乳酸菌・ビフィズス菌には、免疫機能を調節する効果があります。乳酸菌が死菌体でも効果的に変わらず、それは「菌体を作っている細胞成分が関わっている」と先日書きました。一歩踏み込むと、この機能は同じ乳酸菌・ビフィズス菌でも、それぞれの株で違います。それはやはり個性があるからです。
人間で言うと、「人間」→「日本人」→「個人」と違うように、乳酸菌も「lactobacillus」→「lactobacillus casei」→「lactobacillus casei Shirota」と最終的には1個体の特徴で議論されます。ちなみにlactobacillus casei Shirotaとはヤクルトさんの乳酸菌ですね。
このように、乳酸菌にも個性があり、どの乳酸菌が自分の体に合っているかは個人差があります。これは人それぞれの腸内細菌の種類が違うことと、乳酸菌の細胞成分に反応するための免疫細胞を作る遺伝子が個人によって異なるからです。
こういった免疫の応答に関わる遺伝子(応答遺伝子)を解析していくことで、これからの時代はオーダーメイドの乳酸菌処置が可能になるかもしれません。ただ、これは個人個人の遺伝子解析をする必要があるので、実用化にはまだ時間がかかるかもしれませんね。
「人には人の乳酸菌」から一歩進んで、「あなたにはあなたに合った乳酸菌」となる日も、そう遠くないかもしれません。